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鍼灸院ブログ
2016.08.13 カテゴリー:(番外)音楽のこと
今は鍼灸院ブログがメインですが、以前のブログ「まさのなかみ」ではドラムの師匠、
樋口宗孝のローディ時代のことをよく書いていました。
今も書こうと思っているのですが、なかなか筆が進まず・・・(汗)
今度Deep Purpleの「BURN」をセッションで叩くことになり、急遽コピーしているのですが、これがもう大変!
安請け合いするもんじゃないですね。
本番3日前に仕込み始めるのは遅すぎました・・・。
ということで、再掲載になりますけど、ひぐっつぁんのBURNのコピーの仕方を記事にしたもの。
今はおかげ様で多くの方に鍼灸院ブログを見ていただいているようなので、ここでもひぐっつぁんのエピソードをもう一度お知らせしたくて再度アップです!
〜〜〜
2006年11月24日、国際フォーラムで行われたラウドネス25周年記念ライブの前日、ひぐっつぁんと2人で飲んでいた。
たしか場所は下北沢のジャックポットだと思う。
「まったく30曲やで?たまらんわ〜」
リハ終わりのひぐっつぁんは明日のライブの曲数の多さと、普段はあまりやらないメドレーに手を焼いていたようだ。
まあほんとは余裕で、飲みの席でのちょっとしたリップサービスだったのかもしれないが。
明日のライブへの気負いはなく、リラックスしていて、良いライブにするためにやることは全部やった、という空気があった。
まあいつもくだらない話をして飲みは終わるのだが、ちょっと今回はドラムについて聞いてみようかな、と思ったんだ、このとき。
インタビューでも言っていたことがあったし、本人の口や、先輩ローディからも聞かされていたんだけど、ひぐっつぁんはドラム初めて2年でディープパープルのBURNを完コピしていたという。
Mスポーツ(六本木にあった演奏できるお店)で遊びでやっていたのは見たことあるけど、それはプロになってからの話。
ドラムはじめて2年であの難曲を完全コピーってほんとなのだろうか?
ひぐっつぁんがドラム始めたのは意外と遅くて高校1年の時。
BURNを高校3年生で完コピし、テレビ番組で披露し、かまやつひろしさんに見出され、LAZYはデビューするのだから、まあ嘘ということはなかろう。
しかしである。
僕もドラマーのはしくれ、BURNがいかに難しいかは分かっているつもり。
とてもドラム始めて2年でできるような曲ではない。
コピーした、と言っている人がいて、ドラマーとしてかなりの実力をもっていたとしても、むしろ譜面上だと余計難しく演奏していたりして、それは完コピではない。
最近FB上でも「雰囲気までコピーすることが実力を養う」的な投稿があったが、まさにその通りだと思う。
難しく演奏する = BURN
ではないのだ。
「どうやってBURNを完コピしたのか?」
こんな質問をしてみたのだ。
まあ練習の鬼だし、集中力はハンパないし、分析する能力や、記憶力、体力も人並み外れているのはよく知っている。
家にドラムセットがあって練習できたらしいし、死ぬほど叩きまくったんだろうな、と思っていた。
しかしである。
その答えは僕の予想をはるかに、本当にはるかに凌駕していた。
信じられない!
まったくもってアンビリーバボー!!
うおお〜、すごい、ほんとにすごい!!!
こんな感じでリアルに驚いていた僕を見たひぐっつぁんは、ジャックのソーダ割りをあおりながらちょっと微笑んでいた。
知っていると思うが、BURNとは歌メロのバックが全部ドラムソロ、超高速フレーズを連発する、ロックドラマーあこがれの曲といっても過言ではなかろう。
で、そのコピー方法とは・・・
「全部書いたよね、カタカナで」
はっ?
なんすかそれ?
はじめなんだか分からなかった。
しかし、その言葉の通りであった。
あの高速フレーズ、しかもかなりの長尺ですよ、そのオカズ(ドラムソロの部分)をすべてカタカナで書いていったというのだ!!
「タンタタタンタタタンタンタタタタドンスタタッタタタララトロロロ」
みたいに!!
失礼ながら、音楽をまったくやっていない人はまだ「ポカーン」みたいな感じかもしれない。
あの高速フレーズをカタカナでおこすのにどれだけテープを巻き戻して聞いたのだろうか?
いまでこそ口で言えれば叩ける(弾ける)なんていうことが言われてたりするが、当時そんな情報はあっただろうか?
一体書き起こすのに何十時間かけたんだろうか。
また書き起こしたとしても、それを実際叩けるようになるまでどのくらい練習しただろうか?
それに、カタカナで起こす、というのは、譜面に音符を起こす以上にその空気感を自分の中に取り込める、ということなんだよ。
つまりこれは完コピなのだ!!
そのことに、ひぐっつぁんの直観は気づいていたんだ。
普通やるだろうか、こんなことを。
馬鹿にして鼻で笑う人がほとんどだろう。
勉強はできなかったと言っていたが、車の免許を取ったとき試験場の人がひぐっつぁんのファンで、こっそり教えてくれたんだけど、100点だった。
集中すれば本当は勉強も出来たんだと思う。
しかし、本能が勉強よりもドラムを選んでいたんだ、きっと。
今やるべきはドラムだと。
結果、世界的なドラマーになった。
高校生の頃から世界に羽ばたくことは決まっていたんだ、ひぐっつぁんは。
努力も必要だよ、当然。
しかしこのエピソードを聞いて
「まさに天才!」
と唸ったのである。
これは僕が書いたカタカナ譜面(笑)