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鍼灸院ブログ

退院してからのこと(頻尿・排尿痛・排尿困難)

2016.03.05 カテゴリー:村上鍼灸院について 治療について (番外)入院手記 

 

尿漏れできっかけで膀胱ガンの疑いがかかり入院、結果良性だったものの尿道カテーテルをしていたため、退院後も尿漏れは止まりませんでした。

とりあえず対処するために生理用ナプキンを使った、というのが前回の記事

 

退院後、私を悩ませたのは尿漏れだけではありませんでした。

 

それは、

頻尿・排尿痛・排尿困難

です。

 

 

尿道カテーテルを経験された方はお分かりになるでしょうが、とにかく「小便をすると痛い」のです。

 

その痛さは、

 

 

 

「熱湯が出てるんじゃね!?」

 

 

 

と思わせるほどです。

 

その上で頻尿、さらに排尿困難。

 

オシッコが出ている最中はもちろん、出そうと試みる時間はずっと痛いのですよ。

 

排尿する回数が非常に多い、さらに排尿1回あたりに時間が長い、ということでまさに生き地獄です。

 

 

尿の出はじめに痛みとともにチョロっと排尿があると、しばらく尿が出なくなってしまうのです。

その間「ツーン」とした痛みがあり、出ない時間が長いほど痛みが増幅していく感じです。

場合によっては「オシッコしたい!」と思ってトイレに行くのにまったく出ず、20秒ほど痛みに耐えたらやっと排尿という時もありました。

 

特にカテーテルを抜いた直後、記念すべき第一回目の自力排尿は病院で行ったのですが、非常に困難を極めました。

 

うっ!

 

と激痛に腰が引け「くの字」の体勢。

 

完全に挙動不審です・・・

 

これからはトイレで誰かがおかしな行動をしていても、驚かずに無条件で優しく見守ってあげようと思います。

 

 

 

その他の症状としては、2,3日して血尿が落ち着いてきたと思っていたところ突如かなり色の濃い血尿が出たり、駅のトイレで尿を足しているところ尿道に異物感があり「なんだ〜!!」と思ったらナメクジのような大きさの血の塊が出てきたりと、私をハラハラさせてくれるイベントが多数ありました(汗)

また、尿意を感じてからの我慢が効かない、というのにも困りました。

トイレに行きたい、と思ったらすぐ行かないと痛いやら漏れそうやらでかなり苦しいのです。

いわゆる「尿意切迫感」というやつですが、これは社会復帰するためへの障害になりますから、かなり深刻な悩みでしたね。

 

通常だと、1ヶ月ほどでこれらの症状は治まると言われましたが、

とにかく排尿時痛と排尿困難を軽減させようと思い自ら鍼灸治療をしてみました。

 

 

「膀胱」の募穴で実際の膀胱の直上にある「中極」、膀胱の気化作用(今回の場合、尿を作り排尿する力と思ってください)の大元である「腎」の原穴「太渓」、そして行気止痛の効果を期待して名穴「合谷」です。

さらに中極には鍼の上にお灸をのせ燃焼させる「灸頭鍼」を施します。

 

この施術を行った次の日、排尿は止まることなく最後まで出すことが出来、さらに痛みが軽減しました。

 

自ら治療したものの引くほどの効果ですね、ホントに。

 

中国で産まれ、おそらく幾度と無く人体実験を行い研鑽された技術である鍼灸治療、恐るべし。

 

自宅で行う場合、以前の記事で上げた「中極」、痛みがある場合は「合谷」を押してみてください。

 

 

ファイル_000 goukoku

 

 

 

 


 

「中極」の場所は、おヘソから股間の方向へ指でなぞっていくと骨(恥骨)にぶつかりますので、そこから親指の横幅ほどおヘソに戻ったあたりです。

「合谷」は親指と人差し指の間に繋がる骨と骨の間で、やや人差し指の指先に戻った辺り、かつ人差し指へ繋がる骨の際あたりです。押してみて「ジワーッ」と響きがあるところと思ってください。

 

 

鍼灸治療の宣伝は程々に、これから経験される方へのアドバイスをさせていただきます。

退院後、毎日お水を1.5リットルほど飲めという指導があったのですが、私の場合は2リットル以上飲んで頻繁に排尿したほうが排尿時痛、排尿困難ともに軽減していきました。

最悪だったのは、痛みを恐れてあまり水を飲まなかったり、排尿を我慢したりした後の排尿です。

激痛です。

 

尿漏れ・頻尿・排尿困難などの起こる原因としては、

腎臓・尿管・膀胱・尿道・前立腺などの泌尿器系の臓器またはその周囲の臓器に病気が存在して起こるものと、

とくに原因がなく起こる場合(加齢や、神経因性でも生命にかかわらないもの)と分けて考えなくてはいけません。

 

鍼灸ですぐに対応できるものは、加齢などで排尿にかかわる筋肉が落ちている場合、自律神経の調整がうまくいかない場合など、器質的に問題がない場合です。

 

もしあなたに

排尿時に痛みがある、さらには血尿が出た

などという場合は、すぐに病院に行ってください。

 

膿が出たり、尿が濁っていたり、口渇がひどかったり、悪臭があったりする場合もです。

 

膀胱炎、尿道炎、結石、性感染症、子宮にかかわる病、前立腺ガン、糖尿病など、可能性を含めたら本当に多種多様な病が隠されています。

 

排尿時痛がなくても、尿漏れ・頻尿・排尿困難があれば、一度は泌尿器科を受診して間違いありません。

 

何もなければ、心置きなく鍼灸治療を行いましょう♪

 

あった場合、鍼灸治療を併用するとより良く実生活が行えるように出来る可能性があります。

 

病院で治すのではなく別の方法で治したい、と考えている方には、相談に乗ります。

が、現状把握のため検査だけはしてください。

 

 

 

泌尿器系の症状は、中医学(東洋医学)でいうと「腎」との関わりが深いと言われています。

 

かなり以前から私の脈は「腎」の場所が弱く、鍼灸師同士で脈を見た場合、いちように「脈沈 尺部弱」と言われたものでした。

「尺部」というのは手首で脈を見た時に「腎」を表す部位です。

 

中医学(東洋医学)では「腎」の生理作用としては大きく3つあり、下記が挙げられます。

・蔵精、生長・発育・生殖をつかさどる

・水をつかさどる

・納気をつかさどる

「精」とは「精気」のこと、人体の各種機能を支える基本物質でこれを貯蔵するのが「腎」。生殖は言わずもがな。

「水」とは体内の水液のこと、「腎」はその貯留・分布・排泄を行っています。

「納気」とは肺によって集められた「清気」を腎に納めることを言います。腎気が衰えると息切れが起こるのはこのためです。

 

息切れはしませんが、私は脈診からすると腎虚、元々今回のように泌尿器系に問題が出てくる可能性があったのですね。

 

「腎」に効く食材は「黒いもの」「粘るもの」と言われております。

黒ごま、黒豆、黒きくらげ、ひじき、くるみ、山芋、なめこ、オクラなどですかね。

このブログをアップした前日、黒豆とくるみを買ってきました。

また、深呼吸は「納気」と関係し、「摂納腎気」といいまして腎に「気」を貯める作用があります。

 

膀胱の腫瘍を切り取ったのですから、膀胱と表裏関係にある「腎」は確実に弱っています。

深呼吸とこれらの食材で腎気を補っていきますよ!

 

さて、今回は実体験を余すことなくアップしたつもりですが、なにかご質問があれ遠慮無く下記からご連絡くださいませ!

お問い合わせはこちら

 

 

皆様、深呼吸と食材で予防しつつも、排尿時痛、血尿があれば迷わず病院!

 

お忘れなく!!

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